連銀報告 公的資金活用求める声も
【ワシントン=矢田俊彦】米連邦準備制度理事会(FRB)が景気認識を再び下方修正した。FRBが16日発表した地区連銀景況報告(ベージュブック)は、2月下旬から4月上旬にかけての米経済について、「前回報告(3月)時点より弱まった」との総括判断を示した。FRBの相次ぐ利下げも、景気減速や金融不安の大きな要因となっている住宅市場への波及効果は出ておらず、米景気の「底」はまだ見えない。
報告は、住宅市場について「ほぼ全域で落ち込んだままで、回復の兆しはみられていない」と指摘した。住宅価格も低迷し、住宅ローン利用者らが差し出している担保の価値が目減りして金融機関の不良債権が増えている。「貸し渋り」の懸念も広がっている。
サブプライムローン問題が表面化した2007年夏以降、FRBは計6回利下げした。下げ幅は計3%に達する。しかし、FRBの調べでは、住宅ローン金利はこの間、0・5%程度しか下がっていない。サブプライム問題で体力の弱っている金融機関が利下げに尻込みしているためという。
市場では、FRBが4月29、30日に開く次回の連邦公開市場委員会(FOMC)で、さらなる利下げに踏み切るとの見方が強い。ただ、住宅市場への波及が小さく、原油高によるインフレ懸念が高まる中では、「利下げは打ち止めにすべきだ」(全米経済研究所のマーチン・フェルドシュタイン所長)との声もある。金融安定化のため、米政府に公的資金の活用などの新たな対策を求める声が一層強まることも予想される。
(2008年4月18日 読売新聞)
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